番外編

山寺と羽黒山

2026年1月29日~31日








 

山形の立石寺は20年ぐらい前に訪れたことがあるが、冬の山寺も面白そうだと羽黒山に行く前に立ち寄ることにした。大寒のこの時期、 雪の量は大したことはないが、石段は観光客に踏まれて固く凍り付いている。


チェーンスパイクは付けたが手間取ることなく五大堂につく。はっきりしない天気だったがちょうど雲が切れて 青空も覗き雪をかぶった山々が美しい。


平日のためか日本人観光客は少なかったが、中国系の外国人が際立って多くかなりの混雑である。地方の観光地 は世界中から人が集まるというより特定の地域、民族を惹きつけることが多いようだ。


あまり知られていないが岩場にはたくさんの卒塔婆が刻まれていた。岩壁を穿つ穴には人骨が納められて いるというし、これらは中世の遺構とのことである。閑さや岩にしみ入る蝉の声


山形駅前の安宿に泊まり、翌朝JRで鶴岡に向かったが雪で陸羽西線が運休になり山形駅に引き返すことになる。結局、高速バスとタク シーを乗り継ぎ、羽黒山麓の手向にたどり着いた。もっともタクシーの女性運転手から地元でしか知られていない話を聞くことができて、これはこれで貴重な体 験である。


羽黒山へはピッケルの代わりにストック、アイゼンの代わりにチェーンスパイクだがほぼ冬山完全装備で入山す る。踏み跡はしっかりついていたが、積雪量は山寺とは比べ物にならない。有名な五重塔も静寂の中に佇んでいた。


点在する古い社を見ながら樹齢400年の杉の並木道をたどる。登山口で一人、途中一人登山者がいただけの参 道だった。山頂の出羽神社は雪に埋まり、降雪で視界が悪いこともあってどこが入口かよくわからない有様である。


その夜は羽黒山参籠所の斎館に泊まった。宿泊客は自分ひとりでそのためか南天の床柱のある香嵐亭という茶室 に案内される。食事も通常期と変わらない精進料理だった。


朝は7時から本殿で行われるお勤めに参加させてもらった。神職3名で宿泊者とは関係なく毎日行われているものであるが、今日は最後に お祓いもしてもらう。朝食後、神社を後にしたが夜の間に20センチ以上の積雪があって踏み跡も埋もれている。


ラッセル気味の下山だったがさすがに下りだから時間的には順調だ。途中、ひとり下から登ってきて五重塔のあ たりでは観光客も散見されるようになった。五重塔は前日にもましてひっそりとしている。



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